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トランセンド製ポータブルHDD(StoreJet 25M3シリーズ)をレビュー!

ある日Twitterを見ていると、メモリダイレクトさん(@memorydirect1)が呟いた商品(TS1TSJ25M3)を、トランセンドさん(@Transcend_Japan)がRTしていて、そこで気になったのがコトの始まりだった。
メモリダイレクトさんに最初は中身のHDDのメーカーや型番を教えてもらおうと思ったが、いつのまにやら「いっその事簡単な試験をしちゃおう」と思ってしまった結果こうなった。どうしてこうなった。
なおメモリダイレクトさんとのTwitterログはこちら。トランセンドさんとメモリダイレクトさんから連絡がきたら、この部分は編集する。

<注意事項>
レビューTOPページをご覧頂き、同意した上で閲覧ください。
・写真や動画などの映像データについては、色合いなど多少編集している場合があるため、色の再現度は保証していません。
・言葉足らずだったり、写真を撮影する環境が整えきれなかったので、多少見苦しいかもしれないが、許してください。
・計算式や日本語が変なところは教えて下さい。


●商品レビュー     


◆製品紹介
 
<左:パッケージ梱包状態  右:パッケージから取り出した状態>

メーカー製品ページ https://jp.transcend-info.com/Products/No-284
メーカー トランセンド
シリーズ StoreJet 25M3
製品名(型番) TS1TSJ25M3
スペック
HDDタイプ 2.5インチ
容量 1TB
回転数 5400rpm
接続規格 USB3.0(2.0互換あり)
同梱品 USB3.0ケーブル(A-microB)、保証書、クイックスタートガイド、商品PR冊子
その他情報 7mm厚のHDD/SSDにのみ対応。換装の際は要確認。
※広告の「HDDなし」のモデルのみ、9.5mm厚も使用可能。

<広告ここから>

容量:500GB
TS500GSJ25M3
容量:1TB
TS1TSJ25M3
容量:2TB
TS2TSJ25M3
HDDなし
TS0GSJ25CK3
【取扱】
 ・Amazon
 ・メモリダイレクト
【取扱】
 ・Amazon
 ・メモリダイレクト
【取扱】
 ・Amazon
 ・メモリダイレクト
【取扱】
 ・Amazon
 ・メモリダイレクト

<広告ここまで>


<試験前の評価>
メーカー製品ページにて「米軍落下試験規格のMIL-STD-810G 516.6に相当するテストを実施して耐衝撃性能を確認しています。(製品強度についてのテストであり、保存データの保証ではございません。)」と謳っていることから、落下衝撃試験の耐久性能は高いとみられる。なお、MIL規格とは「Military Standard」。つまり「アメリカ軍が必要とする様々な物資の調達に使われる規格を総称した表現」とのこと。(wiki参照
持ち運びや、机の上からの不意の落下事故からHDDを守れる点は高評価。いや、落とすなって話なんだけどね。

その他の評価としては、2.5インチHDDでありながら大容量の1TB。回転数は5400rpmと遅い部類に入るものの、定期的なバックアップや、ノートパソコン用の外部ストレージとして活用できそうだ。
また、スイッチひとつでパソコンと再接続できる機能「クイック認識機能」も便利。このスイッチ機能は付属のソフトウェアで設定することで、「ワンタッチ自動バックアップボタン」機能も使えるようになる。

<クイック認識機能>
標準でスイッチに設定されている機能。
WindowsOSであれば「ハードウェアの安全な取り外し」をしたあと、再認識させるにはUSBコネクタを物理的に抜かなくてはならない。
その煩わしさを解消する画期的な機能。スイッチを”カチッ”と押すと、再認識できる。
「毎週バックアップしてるけど、毎回抜き差しがめんどくさい」などと言ったズボラなあなたにもおすすめ。
なお、Macやその他OSは持っていないから、機能するかはわからない。

<ワンタッチ自動バックアップボタン>
ボタン一つで、予め登録しておいたフォルダをバックアップする機能。
HDD内にあるソフトウェア「Transcend Elite」で設定できる(ただし、バージョン 3.1.0以降にアップデートする必要がある)
Macは対応しているようだが、OSを持ってないからわからない。
Transcend Eliteを起動していないと実行されないため、頻繁に使うのであればスタートアップへの登録がオススメ。
ワンタッチ自動バックアップの設定方法は以下の通り。

1. 「Transcend Elite(v3.1.0以降)」を、上記「メーカー製品ページ」の下の方にある「サポート情報」をクリックし、
  該当するソフトウェアを選んでダウンロード、およびインストールする。

2. ①をクリックしてバックアップタスクを追加する。

3. ②バックアップタスクの名称。下の”クイックバックアップ~”のファイル名にもなる。
  ③バックアップタスクの説明。ソフトウェア上で確認できる説明書き。
  ④このオプションは必要に応じて設定する。
  [次へ]ボタン

4. ⑤を押すと、バックアップ元のフォルダを選択できる。

  ⑥を押すと、バックアップ元のファイルを選択できる。
  ⑦バックアップ先のフォルダを記述する。[ブラウズ]ボタンを押すといつもの[フォルダ選択ウィンドウ]が表示される。
  ※”既存ファイルを~”にチェックを入れると、バックアップ先のファイルを上書き保存しないので注意。バックアップされない。
  [次へ]ボタン

5. ⑧必要であればスケジュールを設定しておく。

  [適用]ボタン

6. バックアップタスクリストにもどってくる。

  ⑨”OTB”がOFFなら、ONにしておく(OTB=ワンタッチ自動バックアップ)

7. 本体のスイッチを押すと、自動でバックアップされた。

 


◆パッケージの外観写真

スライドショーには JavaScript が必要です。

影ができたので、一部編集しています。
パッケージのカラーリングは白と赤。赤っていうよりも、茶色がかった赤(RGB:146.57.57くらい?)で、もう家電量販店とかでこのカラーリングを見かけたら、「あ、トランセンドやん」ってなるくらいのインパクト。
説明などは99.2%程が英語で、裏面のごく一部に複数の言語で「ポータブルハードドライブ」と記載されているのみ。雰囲気とイラストでだいたい分かるからなんとかなる!
外箱から中身を取り出すと、透明なプラスチック製ケースに収納された本体が出てきた。同梱品(後述)はこのケースの外側に入っていた。


◆本体の外観写真

スライドショーには JavaScript が必要です。

本体はシリコンカバーに入っていた。写真1枚目の、左側にある緑色のラインから右側が、シリコンカバー部だ。
約3mmほどの厚みのシリコンカバーで衝撃を軽減し、その中のハードカバーで分散、さらに内部のシリコン製バンパーで吸収と言った3層構造。内部の写真は後述するよ!
本体の大きさは、約129×82×20mm(横×縦×高さ)で、ちょっと大きくて分厚いスマートフォンレベル。鞄のポケットにも入るから持ち運びもしやすい。
(ただし、外部がシリコンなので滑り込ませにくいし、材質によっては引っ掛かることもあるから注意)
インターフェース部はシンプルにUSB3.0のmicroBメスコネクタのみ。メーカーロゴ側についているスイッチは、HDDアクセスランプの役割もあり、データアクセスがあるときは青く光る。このスイッチの機能はすでに上で触れているのでここでは記述しない。
全体的に見てシンプルかつタフなので、『ビジネスでも(回転数による速度の遅さは除いて)使えるポータブルHDD』の位置付けでいいかもしれない。


◆同梱品写真

スライドショーには JavaScript が必要です。


同梱品一覧。小さい冊子が4冊(左からクイックスタートガイド(多言語)、保証書(多言語)、商品PR冊子2冊(英語))と、パソコンとの接続に必要なUSB3.0ケーブル。ケーブルの長さは約395mm(コネクタ部含まず)とすこし長めに作られているので、取り回しはしやすい。ケーブル部の太さは約6mmだった。


◆分解してみた(試験後に分解)

スライドショーには JavaScript が必要です。

シリコンカバーに直接メーカーロゴをつけていると思ったら、穴が空いていた。ではそこに衝撃が来たら壊れるのでは?と思ったけど、ロゴよりもシリコンカバーのほうが高さがあるので大丈夫っぽい。
シリコンカバーを外し、分解禁止シールも無視して・・・「ぱっかぁ~ん!!」 シリコンバンパーに包まれたHDDが現れた!(Seagateか…)
バンパーについては7mm厚のHDDしか搭載できなかった。写真に写ってるHGST製のHDDの厚さが9.5mmなので、それを使って確認した。
てっきりバンパーはHDDだけをカバーしているのかと思ったら、基板もすっぽりと覆っていた。なるほど、基板ごと固定しているのか。

・基板について
 チップ情報とか。

  場 所 型 番 役 割
表面 基板右端側、8極IC MXIC 25L5121E MC-20G 電圧レギュレータ(2V~15V)
基板中央右側、4極IC AX1117A-(判読不可) (A-33?) 低電流リニアレギュレータ(1A)
基板左側の四角くて黒いもの (記載なし) チョークコイルの一種?
全体(黒や白いチップ) (記載なし) チップダイオード
裏面 右端の銀色のチップ T300 Mv7C (不明)
右側の大きくて四角いIC asmedia ASM1153 USB3.0ホスト・デバイスコントローラー 
左端にあるスイッチ スイッチ スイッチ

・HDDについて
 HDDのみの評価。

メーカー製品ページ  ※この情報は削除されています…※
メーカー  Seagate 
シリーズ  ST1000LM035 
スペック
※重複情報はカット
キャッシュ 128MB
転送速度規格 Serial ATA600
ディスク枚数 1枚
対応規格 ACS-3、ACS-3 Re 3b
対応機能 S.M.A.R.T.、APM、NCQ

 


◆試験開始前の転送速度

Seq:シーケンシャルアクセス  4K:4KB単位のランダムアクセス
安定して131MB/s前後で読み書きしていることから、USB3.0ホストコントローラチップが優秀であることがわかる。
参考用HGST

参考用に、HGST製HDDを[TS1TSJ25M3]の基板に刺して速度を計測してみた。
そこまで変化がないから、この基板で出せる速度はこのあたりが限界なのだろう。
この転送速度なら通常使用でも、ストレスなく使えるだろう。

 


●試験と評価       


◆試験方法と結果

●前提条件
 ・常温とは: 室温25℃±5℃、液温20℃±5℃
 ・常湿とは: 湿度50%±10%
 ・稼動とは: 以下の状態を指す。なお、あらかじめ電源の管理で、自動電源OFFを無効にしておく。
   ・HDDの回転を止めないために、5分に一度、1MB以下のファイルの転送を行う。
   ・10時間毎に[転送速度計測Ⅰ][転送速度計測Ⅱ]を実施する。
●合格条件
 ・初期の[転送速度計測Ⅰ][転送速度計測Ⅱ]と比較し、±5%以内の転送速度であること
 ・使用に影響する傷、欠け、割れ、変形、水漏れ等がないこと

試験項目 試験方法(公開可能な範囲) 個数 結果
転送速度計測Ⅰ 転送速度計測ソフトウェア[CrystalDiskMark]を使用させていただいております。 全て
転送速度計測Ⅱ 指定の規格のファイルを用い、合計容量が10GBのフォルダを使用する。 全て
常温落下衝撃 サンプルを150cm及び200cmの高さから、コンクリートの上に落下させる。
方向は、上下前後左右方向、6箇所。それぞれ3回ずつ、計18回落下させる。
各2


※詳細参照

コネクタ挿抜 同梱のケーブル(コネクタ)を使用し、1000回挿抜する。
100回挿抜ごとに[転送速度計測Ⅰ][転送速度計測Ⅱ]を実施する。
※常温落下衝撃で異常のないサンプルを使用しても良い。
2 X
高温放置(稼働) メーカー保証温度(55℃)に設定した恒温槽内に、サンプルを稼動状態で入れる。
120時間放置する。

データロガー等を用い、通電がされていることを確認する。
2 O
低温放置(稼働) メーカー保証温度(5℃)に設定した恒温槽内に、サンプルを稼動状態で入れる。
120時間放置する。

データロガー等を用い、通電がされていることを確認する。
2 O
耐湿度(稼働) 温度40℃、湿度95%に設定した恒温槽内に、サンプルを稼動状態で入れる。
120時間放置する。

データロガー等を用い、通電がされていることを確認する。
2 X
※詳細参照
熱衝撃(稼働) メーカー保証温度の高温、及び低温を規準として、下図に示すプログラムで熱衝撃を行う。
なおサンプルは、稼動状態で放置する。
高温側条件:55℃、20分
低温側条件:5℃、20分
温度の入れ替え時間:1分以内
上記を1サイクルとして、200回繰り返す。
データロガー等を用い、通電がされていることを確認する。
2 X

◆試験結果の詳細

試験結果(公開可能な範囲)
 <試験結果の写真のうち、一部を除いて機密情報が写り込んでいたため削除しました。>

スライドショーには JavaScript が必要です。

転送速度計測Ⅰ 各試験項目に記載
転送速度計測Ⅱ 各試験項目に記載
常温落下衝撃 150cm:多少の傷が見られるが、通常使用には問題ない。(写真1/2)
200cm:シリコンカバーに保護されていないコネクタ部(黄緑色の部分)に、若干のヒビを確認。
    通常使用に問題はなかったが、外装破損から来る、耐久性劣化の不安は残る結果となった。
コネクタ挿抜 300~400回で付属ケーブルのコネクタの中の端子が折れた。(写真3~6)
連続挿抜のため、摩擦熱の影響が考えられる。予備のケーブルが有ると安心だ。
1秒あたり1回の挿抜を繰り返すことはないと思うが、使用時は注意したい。
高温放置(稼働) メーカー公称値の温度で試験したが、問題は認められなかった。
ケース内部に熱電対(T)を通して、HDD表面の温度を測定していたが、10時間毎の転送速度計測のときのみ約58℃を記録した。
※これは異常ではなく、雰囲気温度とサンプル温度が同一のときに、サンプルを動作させると起こる現象である。
低温放置(稼働) メーカー公称値の温度で試験したが、問題は認められなかった。
ケース内部に熱電対(T)を通して、HDD表面の温度を測定していたが、10時間毎の転送速度計測のときのみ約12℃を記録した。
※これは異常ではなく、雰囲気温度とサンプル温度が同一のときに、サンプルを動作させると起こる現象である。
耐湿度(稼働) 95%雰囲気って言うと梅雨のジメジメよりもジメジメ。試験機の中に水たまりができるから実質加湿器。シャープも真っ青の消費電力。
メーカーの保証値はないけれども、内部に水滴ができる温度変化や湿度での使用はおすすめしない。日本の梅雨だとどうなるの?
安心してほしい。試験済みだ。
梅雨時の関東の平均湿度は約75%。75%の設定で試験した結果は“合格”だった。20%の差は厳しかったか・・・?
熱衝撃(稼働) 高温一定、低温一定ではなく、高温と低温を短時間で繰り返す試験。そりゃHDD内のプラッタ(ディスク)に歪みが出て当然。
高速回転する歪んだディスクに、読み書きするアームが触れたらどうなるか?
聞きたくもないHDDの最後の悲鳴が聞こえます。ガリガリガリーキーッキーッバキッ!

◆試験後の総評
落下衝撃に強い製品と謳っているだけあって、サンプル1個あたり様々な方向からあれだけ落としても動くし、転送速度も下がることなく合格となった。
ちなみに、中身のSeagate製HDDを単体で同じように落としてみたけど、200cmからの落下条件で、2回目で読み込み自体が不可能(分解した結果、アームが曲がっていた)になったので、ケースとしての耐衝撃性が如何に高いかもわかった。
温度に関する試験は、熱衝撃以外は合格なので文句なし。湿度と熱衝撃の結果は・・・しょうがないね。上に書いたとおり湿度95%といったら日本ではまずお目に掛かれないだろうし、熱衝撃も「そんな使い方するならおとなしくSSD使え」ってなる条件だから・・・。

◆まとめ
ビジネス等でHDDごと移動させる、持ち運びするなどの理由で、落下事故が怖い方におすすめできる商品。
データ保存容量も500GB/1TB/2TBとバリエーションが豊富だから、自分にあった商品をどうぞ。
中身のSeagate製HDDが気に入らないという方には、ケースだけの商品があるからそちらがおすすめ。(上の方の商品リンクからどうぞ)

いや、ホントなんでここまでやろうと思ったのか、よくわかんねぇな!
※閲覧頂き、ありがとうございました。

~~~ここから要望と言うか独り言~~~

トランセンドの製品でHDDを搭載しているものは、中身がシーゲイト社の物が多く、データ運用に不安が残る。シーゲイト社製HDD/SSDは故障率やエラー発生率が高いからだ。
どうせならウェスタンデジタル社製HDD/SSDを搭載してほしい。
ウェスタンデジタルは実績も豊富で、故障率もシーゲイトに比べ格段に低い(シリーズによっては逆の場合もあるが、総じて低い)。
よって、その分値段が高くなっても安心・安全なデータ運用ができる、ウェスタンデジタル社製HDD/SSDを搭載してくれたほうが個人的には嬉しい。

(だってトランセンドの製品はちょっとお高めだもん。トランセンドっていうメーカーを信頼して買ってるのに。だから信頼できるトランセンド+信頼のおけるウェスタンデジタルの強力タッグでぜひ)


◆商標に関して
 ・StoreJetは、トランセンド(Transcend Information, Inc)の登録商標です。
 ・Transcend Eliteは、トランセンドが開発したソフトウェアです。

 ・その他の商標は、それぞれの企業、団体などが保有する登録商標です。

◆試験に関して
 ・温度、湿度に関する試験は、私が参加しているサークル「名称非公開」で、校正が取れている試験機を使用しています。
 ・試験については、サンプルの強度についての試験であり、保存データの保証ではありません。また、転送速度を計測していますが、速度の保証ではありません。
 ・試験結果について、”柊真冬”や関係者一同、一切の責任を負いません。また、試験を再現する場合は自己責任でしなさい。

◆各種権利について
 ・当試験結果の著作権等は、「柊真冬」にあります。
 ・上記著作権者に許可を取らず、試験結果を無断で使用、転載、引用することはできません。ただし、アドレスを「使用」することはできます。
 ・上記著作権者に許可を取らず、画像、イメージ、動画を無断で使用、転載、引用することはできません。

 ・その他の利用規約や当方への連絡先は、レビュートップページをご覧ください。


◆無断転載を確認したアドレス
 ・—


◆更新履歴
 ・2017.06.11 初版公開